たいへん自由闊達な学生時代だったせいかAFS(アメリカンフィールドサービス)試験も合格でき、留学予定だったのですが、Oさんのせい、というわけではなく家庭の理由で立ち消えになったのは残念でした(一緒に合格したO君はその後ミシガンに行き、大学を経て日本銀行にいったそうです)。
ところでOさんは授業中、多いに脱線しながrも時々厳しいことをいいます。今思えば壮年期に戦争を経験し、勉強をしたくともできなかった時代です。はめをはずした高校生がいれば、多少は感情的にもなるでしょう。
そんなOさんの指導なので目だった学業上の成果はわかりませんが、ひとつ覚えていることがあります。それは「辞書の買い方」です。「お前は和英の辞書をどうやって選んだ」「ハイ。先輩たちの評判や書評誌の選者のコメントを参考にしました」「フン、そうか。でもな本当の選び方ではない。本当の選び方は『いろいろな辞書を買う』ことだ。辞書によって説明もちがってくる。そうやってひとつひとつの意味を理解していくことだ。英英もいい。たくさんの辞書を買いなさい」
金融やシステムの世界では少し現場と距離を置くと、とたんに意味のわからない表現が増えてきます。最近必要としている、金融・監査・システム関連用語については同書が結構役立っています。あとはしょうがないのでISACA(米国公認システム監査人協会)やIIA(米国内部監査人協会)や日本のIPA他のサイトが役立っています。

杉浦 理介 / 清文社
ISBN : 4433255939
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