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Thomas,Wohin Farhen Sie,denn?気力・体力は減少気味,睡眠時間は長くしないと持たないです。人生は「誤解と錯覚」ですがやりたいことはやっておかないと!


by gentas
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丹下健三

建築学科の学生だった頃、日本建築史を勉強していて「丹下健三から建築は始まったんだなあ」とうらやましく思っていたのを思い出しました。
丹下健三_a0020434_1161479.jpg


東大本郷などに残る明治時代の建物を見ると、漠然と思う日本らしさ違和感あるとおり、歴史的名建築の多くは単なる西洋建築様式の引用やコピーであることに気付いたからです(実際、本郷の工学部一号館前には日本の明治建築をリードした若かりしコンドル先生の像が誇らしげに設置しています)

その点、丹下先生の、地方庁舎などいっきにひろがった日本の近代建築様式を作り上げた評価は、いまこそもっと評価されるべきかと思います。学生時代はまだお元気な頃ですが、せいぜい私がやったのは、ひと夏を使って地方にある公共建築などを見て回って程度でした(丹下さんだけは尊敬していて回避したのか、URTECにはバイトにもいかなかったですね。黒川紀章、槙文彦や吉阪隆正などでは働いたのですが)


さて、赤坂プリンスです。仕事の関係でアメリカから来た技術者に丹下さんの新館に泊ってもらったときに、初めて室内に入りました。学生時代は、そのスマートなレイアウトに感動していたのですが、室内はいびつなレイアウトでおそろしく狭く、たいへんがっかりしたのを覚えています。


その洋館風の旧館には、たしかナポレオンだったかのバーがあって、ここはよく使いました。ボトルを置くのにハガキで申し込み、何ヶ月も待つという恐ろしい人気ぶりでしたね。
丹下健三_a0020434_128556.jpg


別館はどうやら社員寮なのか昔から古ぼけた建物ですが両方が壊され、建て替えられるようです。本来どなたかのお住まいだった旧館ですが、周囲はすでに業務ゾーンであり、ホテルやましてやそのバックヤードにするにはもったいない場所・立地胃なのでどうやらホテルの増設・新設ではなく業務ビルになると思います。

その前にいかなくては!

現代日本建築の黎明期をかざった時代の終わりを感じます。
丹下健三_a0020434_1282790.jpg
by gentas | 2010-04-29 01:29 | News